背景・目的
環境・景観に配慮し、災害にも強い新庁舎
札幌市中央区複合庁舎様は、老朽化した旧庁舎に代わり、行政・保健・区民サービスを一体的に提供する拠点として2025年2月に開庁しました。地下2階・地上6階、延床約2万㎡の規模を持ち、中央区役所や保健センター、区民センター、多目的ホールなどを併設しています。「誰にもやさしい」「長く愛着を持てる」「災害に強い」「環境・景観に配慮」の4つを基本コンセプトとし、札幌の街並みに調和した木製グリッドや地元産建材を活用した温かみあるデザインで利用者の方々が親しみやすい空間を実現しています。
*ZEBの詳細については、環境省ホームページ(https://www.env.go.jp/earth/zeb/index.html)をご確認ください。
導入効果
納入機器概要
建物2階にある機械室には当社ナチュラルチラーが2基導入されています。うち1基は廃熱利用型の機械で、屋上に配置されたガスコージェネレーションシステムから出る廃熱を熱源として取り込んでいます。エネルギーを最大限活用するため、熱交換器(温水回収)や廃熱利用型ナチュラルチラーを優先的に運転し、そのベース負荷に廃熱を充てています。また、耐震性に優れた中圧ガスの引き込み設備を備えることで、非常時においてもコージェネレーションシステムの熱電供給や空調熱源を継続して運転できる体制を構築しており、レジリエンスの強化に寄与しています。地下1階には柱頭免震構造を採用し、通常の1.5倍相当の耐震性能を有する建物となっております。これにより、万が一の災害時には、災害発生時から終息するまで庁舎機能の維持が可能となる設計となっています。
再生エネルギーや未利用エネルギーの活用
●未利用熱源である下水熱を活用したロードヒーティングと空調熱源システムを整備し、効率的なエネルギー運用が可能。
●太陽光パネルによる発電や、エコボイド*による自然換気システムにより、電力消費量の低減を実現。
(*中央部に設けられた大きな吹き抜け空間)
納入機器
| 納入先 | 機器名称 | 品番 | 納入数 | 馬力 | 備考 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| - | - | ナチュラルチラー|廃熱利用機 CP型ジェネリンク | - | 1 | - | QAG-CP100FG |
| - | - | ナチュラルチラー|吸収冷温水機 高効率・高期間効率機 CP型 | - | 1 | - | QAW-CP120FG |
物件概要
| 建物分類 | オフィス |
|---|---|
| 都道府県 | 北海道 |
| 延床面積 | 20,215.91㎡ |
| 階数 | 地下2階/地上6階/塔屋1階 |